1か月健診でよく聞かれること、第4回は「あざ」です。
あざにもいろいろあり、皮膚科の先生ほど詳しくはありませんが、赤ちゃんによくみられるあざがいくつかあるのでご説明したいと思います。
サーモンパッチ
生まれたばかりの赤ちゃんの、まぶたに赤いあざがあることがあります。これをサーモンパッチと言います。
多くは1年半以内に自然に消えると言われています。
ウンナ母斑
うなじにある赤いあざはウンナ母斑と言って、これもよくみられるあざです。
サーモンパッチと違って半数くらいは大人になっても残ると言われていますが、髪の毛が生えてくるので目立たなくはなります。
サーモンパッチやウンナ母斑のように、新生児から乳児初期にかけて体の正中部にみられるあざを総称して「正中部母斑」と言います。新生児の20-30%に見られます。
異所性蒙古斑
蒙古斑は、お尻にみられる生まれつきの青あざで、日本人にはほぼ100%に見られますが、5−6歳までに自然消失します。
この蒙古斑が通常の場所以外にできたのが異所性蒙古斑です。腕や足に見られたりします。
通常の蒙古斑より長く残ることがありますが、放置しておいても特に問題にはなりません。
ですが、その場所や大きさによっては本人が気にすることもあるので、その意味で治療対象となることがあります。
治療としてはレーザー治療がありますが、その適応や、手術の時期、保険適応の有無など、それぞれのケースによるので、皮膚科や形成外科など専門の先生に相談してみてください。
いちご状血管腫
最初は平らな赤いあざですが、生後2-3週、遅くとも3か月以内に発生し、1-2週間で急に大きくなって、表面がイチゴのようにぼこぼこと盛り上がる赤いあざです。
生後6か月から1年くらいで最大になり、その後自然に小さくなります。
目立たない場所にあったり、そんなに大きくない場合には経過観察をすることも選択肢の一つです。
目立つ場所にある、大きいといった場合には、自然に消滅したとしても痕が残ったりすることもあるので治療の対象になります。
また、目や気道などに大きなものができた場合には閉塞症状をきたすことあるので治療が必要です。
治療方法としては、レーザー治療と内服薬があります。レーザー治療は幼少期に行う場合には全身麻酔が必要になります。
内服薬は、低血糖や低血圧などの副作用があるため、大きな病院で開始する必要があります。
マルホHPより
気になるあざがある場合には、小児科に相談をしてください。
<参考>
周産期医学2019年49巻増刊号 周産期相談310お母さんへの回答マニュアル
皮膚科Q&A https://www.dermatol.or.jp/qa/qa21/q15.html
日本形成外科学会 https://jsprs.or.jp/general/disease/umaretsuki/hifu/otabohan.html
コメント