1か月健診でよく聞かれること#1顔のぶつぶつ

よく聞かれること

1か月健診でお母さんたちによく聞かれることについて書いていきたいと思います。

脂漏性湿疹

まずは、乳児脂漏性皮膚炎。いわゆる「顔のぶつぶつ」です。

乳児脂漏性皮膚炎は、生後1-3か月ごろに出やすい湿疹です。赤ちゃんは生後2−3か月くらいまでの間、皮脂が過剰に分泌されやすい状態にあります。

皮脂が過剰に分泌されることで起きる皮膚のトラブルが、乳児脂漏性皮膚炎です。まさに大人のニキビのようなものです。

おでこや頭皮などの皮脂腺の多いところにできやすく、黄色いかさぶたが付いたようになることもあります。

2−3か月を過ぎると逆に皮脂の分泌が減少し、皮膚が乾燥しがちになります。

この脂漏性湿疹が出やすいのがちょうど1か月健診の頃なので、お母さんから本当によく質問されます。

まずはきれいに洗うこと

正しいスキンケアをしてあげるだけで自然に軽快することが多いです。

まずは泡立てた赤ちゃん用の石鹸できれいに洗います。

新生児のころは沐浴剤を入れたベビーバスの中で、ガーゼで優しく洗ってあげていたと思いますが、この時期になったら石けんやボディソープを使ってしっかり余分な皮脂を落としてあげてください。

タオルなどでこするのは刺激が強いので、手で洗ってあげるほうがいいと思います。かさぶたは無理にこすり落とす必要はありません。

そしてしっかり保湿

洗った後は、保湿をします。市販の赤ちゃん用のローションやクリームでも構いませんし、病院でもらったものがある場合はそれを使います。

保湿剤の量の目安は、軟膏・クリームの場合は人差し指の第一関節から指先まで取った量で、手のひら2枚分、ローションの場合は1円玉大で手のひら2枚分の面積に塗れる量です。

(25-50gチューブの場合。5gの小さなチューブだとその倍くらいの量が必要になります。薬によって適切な量が違うので病院で確認してください)

第一三共ヘルスケア株式会社ひふ研『ひふのいろいろQ&A』より
皮膚用薬(塗り薬)ってどのくらいの量を塗るのがいいの?|ひふ研|第一三共ヘルスケア
ひふ研が提供する、Q「皮膚用薬(塗り薬)ってどのくらいの量を塗るのがいいの?」のQ&Aページです。ひふ研は、第一三共ヘルスケアが提供する、皮膚症状、皮膚薬の使い方の疑問に答える情報サイトです。

また、ティッシュがくっついて落ちないくらいの潤い具合も目安にしてください。

病院で保湿剤をもらって塗っているけどよくならない、という場合、塗る量が足りないことが多いです。

しっかり洗って、しっかり保湿をしてあげてください。よくならない場合は、小児科や皮膚科で相談してください。

<参考>

周産期医学2019年49巻増刊号 周産期相談310お母さんへの回答マニュアル

『皮膚科Q&A』 日本皮膚科学会

https://www.dermatol.or.jp/qa/qa39/q03.html

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